第10回目のきょうだい会を開催しました!

なんともう10回目になるのですね。

初めてShirabe主催できょうだい会を開催してから2年が経ちました。

あっという間なような、まだ2年!?なような、へんなきもち。

この通算をいつまで続けようかなあ……スタッフが了解していればべつに大々的にいわなくてもいいよなあ…… なんてそれこそきょうだいさんにとってはどうでもいいようなことを考えています(^^;)

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記念すべき10回目のShriabeは、2/9(日)、初回から参加してくれている子、初めて参加の子と合わせて、6名のきょうだいさんが遊んでいってくれました!

 

今回は珍しく3・4・5年生と年齢がまとまっていて、ゲームもそのくらいの年齢の子が楽しめそうなものを集めました。

 

ボランティアさんの参加も6名。

きょうだいさんの数とぴったりだったので、「一緒に遊ぶ大人」が必ずそばにいることができました!

ありがたい~(^^)

きょうだいさんのみ参加の会では、きょうだいさん1人に対して1人は大人がそばにいるのが理想的だなあと思っているので、すごくちょうどよくてよかったです~!!

 

今回のプログラムは、

・お互い紹介

・輪くぐりリレー

震源地はどこだゲーム

・どっちが好み?ゲーム

・ふうせんバレー

・ラッピングづくり&お菓子づくり

でした!

 

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「お互い紹介」はマイヤーさんのシブショップのプログラムを参考にさせてもらったもので、自分の名前・学年・得意なこと・苦手なこと、障がいのある兄弟姉妹の名前・その兄弟姉妹の得意なこと・苦手なこと、をお互いにインタビューして紙に書いていくもの。

 

5月にも行ったアクティビティなのですが、そのときは障がいのある兄弟姉妹については記載しませんでした。

Shirabeは今年度から年間登録してもらっているきょうだいさんがいて(年間登録しなくてもその都度申込してもらえれば参加してもらえます)、まだ年度初めでみんな慣れない同士なので、お互いの自己紹介だけにとどめました。

その代わり5月のときは、今回はしなかった「インタビューした内容をみんなに紹介する」というちょっとした発表も加えていました。

 

5月に行ったShirabeの様子はこちらから

shiroayu.hatenadiary.jp

 

4年生の男子、3・4年生の女の子、5年生の女の子でペアになってもらい、ボランティアさんとおしゃべりしながらお互いにインタビューしました!

 

3・4年生の女の子ペアは、初対面だったこともあり、最初は「恥ずかしい~」って言ってなかなか答えられなかったのですが、ボラさんが

「得意なこと……好きなことでもいいよ。何が好き?なわとびは好き?本を読むことは?」

「苦手なものってあるかな?食べられない野菜とか。わたしは算数が苦手だった~」

などなど、うまく質問を入れてくれて、だんだんのってきた様子。

 

「生クリームは好きだけど、チョコ味の生クリームはぜったいだめ。だいっきらい。もう、ぜったいだめ」

「わたしも~!!生クリームが好きじゃない」

って、チョコレートを混ぜた生クリームがいかにイヤかを語ってくれました。笑

今回のお菓子づくりは生クリームなかったよ……よかった~笑

 

男の子ペアは同い年で、何度かこの会で遊んだことがあるふたりだったので、恥ずかしがることなく盛り上がっていました(^^)

男性のボラさんが2名いてくれたので、それもよかったなって思います!

 

5年生の女子ふたりはとても落ち着いており……しっとりとした時間が過ぎていました……笑

答えてくれたことにさらにつっこんで聞くと、はにかみながら教えてくれてとってもカワイイお姉さんたちでした(*^^*)

 

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手をつないだままくぐる!

輪くぐりリレーは、しぶたねさんのワークショップで教えてもらったもの。

新聞紙を端から巻いていって棒状にして、それを今回は4本つなげて大きな輪にしました。

きょうだいさん2人+ボラさん2人の4人1チームを3チームつくり、4人で手をつないで端から端まで手を離さないで全身を輪にくぐらせて送っていきます。

これ、体の大きい大人が足を引っ張るんですよね~笑

何回戦かおこなって、最後は子どもチーム対大人チーム!

 

これがなんと大人チーム、おとなげなくすごく早くて。笑

「あぁ~っ、大人チームが勝ってしまう~~!!」

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くぐれない~笑

と思いきや、最後の最後で新聞紙の輪っかがねじれて、それがなかなかもどらなくてくぐれず、そのスキに子どもチームが勝利しました。

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やった~!!

本気で勝ちに行っていただけに大人チームはとても残念そうでした。笑

 

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おまえだ~!笑

震源地はどこだゲーム」は、「犯人はどこだゲーム」って名前にしたほうがわかりやすいかも。

犯人役がひとり、探偵役がひとり。

犯人を含む探偵以外のみんなが輪になり、探偵はその中心に立ちます。探偵は犯人役が誰か知りません。

みんなは犯人がとるポーズをまねします。犯人は、探偵にばれないようにポーズを変えていきます。探偵が、誰が犯人役なのかを当てるというゲーム。

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相談、相談……

犯人役が変なポーズをとると、それをまねしなきゃならないので大きい女の子はちょっと恥ずかしいかも。笑

でもとっても盛り上がりました(^^)

左手を上げてるのか右手を上げてるのかわかんなくなっちゃって「あっ こっちか」って途中で変えちゃうボラさんは、探偵役のきょうだいさんに

「ハイ、ここはちがーう」ってソッコー排除されていました。笑

 

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わたしたちしょうゆラーメン派

どっちが好み?ゲーム」も、マイヤーさんのシブショップのプログラム「隅に立ちに行こう!」を参考にさせてもらったもの。

部屋の真ん中に立った質問者が、例えば「お肉を食べるなら~、焼き肉派?ステーキ派?」と聞いて、焼き肉派なら右側の壁、ステーキ派なら左側の壁に立つ、というゲーム。

今回のShirabeでは、焼き肉派が断然多かった!わたしはステーキ派……

みんなの好みを知ることができたり、聞いてみたいことを自分で質問できたりするのでおもしろいです(^^)

 

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ふうせんバレーは、しぶたねさんのワークショップで教わったもの!

2チームに分かれて、相手チーム陣地・自分チーム陣地を分けます。

ボールであるふうせんはたくさんあるので、とにかく相手チームの陣地に落ちるようにがんばります!

制限時間終了後に、陣地に落ちているふうせんが少ないチームが勝ちです。

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これはもう、すっごい疲れる。笑

でもすごく楽しいです!真面目な顔してふうせんはたたけないです。どうしたって笑っちゃう。でも勝ちたくて真剣になっちゃうという、よく考えると不思議なゲーム。

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今回はいつもより広い場所を借りたので、いっぱい体を動かすアクティビティを入れようと思っていて。

ふうせんバレーはぜったいやろう!と思っていたので、みんなが楽しんでくれてうれしかったです(^^)

 

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最後に、みんな大好きなお菓子づくり

といっても、今回は市販のお菓子に飾り付けをするだけの簡単なものですが、やっぱりアンケートでも人気でした(^^)

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かわいい(^^)

毎回思うけど、同じ素材を使ってもその子によって全然ちがうんですよねえ。

”らしさ”が出ていて、すてきなんです!

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今回はお菓子づくりの前に、つくったお菓子を入れるラッピングづくりもしたんでした。工作の一環ですね。

バレンタインなので家族に贈るイメージで、メッセージを添えて。

もちろん自分で食べてもいいんですよ~。

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メッセージシールを貼って、マステで飾り付け

お菓子づくりが終わったら、あまったお菓子をつまみながらアンケートを書いてもらって、なぜかボラさんとあっちむいてホイをして(笑)、勝ったらお土産をもらって解散。

 

おうちの方がお迎えに来たときに、みんなニコニコでうれしいです(^^)

「また来週もある!?」

って聞いてくれる子もいて。これが超絶うれしい。楽しんでくれてありがとう。

 

今年度のShirabeは、今回でおしまい。

次回は5月10日(日)の予定です。

以降の予定が決まり次第、リーフレットの来年度版をつくります!

こちらのブログでもご報告しますので、お待ちくださいませ~!!

 

いっつも長文のレポートを読んでくださってありがとうございます(^^)

ま・るーくカフェで「きょうだいの気持ち」についてお話させていただきました!

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小正月も過ぎて、すっかりお正月気分が抜けましたね。

わたしは大晦日・元旦と発熱していたので、今年はあまりお正月を満喫できず、悔しさから始まった2020年ですが……。

しかし! すぐにありがたい機会に恵まれたのでした(^^)

1月14日に、本庄市NPO法人ま・るーくさんがおこなっている「ま・るーくカフェ」にお邪魔して、「障がいをもつ兄弟姉妹と共に育つ きょうだいの気持ち」をお話させていただいたのです。

ま・るーくさんについてはこちらをご覧くださいね。

mrk-kodama8.webnode.jp

 

定員15名のところ15名のお母さんたちにお集まりいただいて、こいつぁ春から縁起がいいわぇというわけで、うれしいやら緊張するやらでお話をさせていただきました。

 

こういったお話をする機会を数カ月に1度のペースでいただいている身ですが、のわりに全然しゃべりがうまくならず本当に申し訳なく感じておりますが、みなさん熱心に聞いてくださいました。

 

自分で言うのもなんですけど、時間配分をわたしの話半分、ご参加いただいたみなさんの話半分にしたのがよかったと思ってます!

というか1時間半もめいっぱいお話しできないというのが本音なのですが。笑

でも、ほんとによかったです。

 

おひとりおひとり、自分には何歳の子どもがいて、きょうだいは何人で……というお話をしてくださいました。

きょうだいの行動に関するご相談をいただいて、恐縮ながらわたしがそれに答えさせてもらったり、

「もうきょうだいも大きいんですけど、小学生のときにこんなことがあって……」と涙ながらにお話しくださったお母さんもいらっしゃって、お母さん同士だからわかる切なさにほろりとしたり。

きょうだいに「たいせつに思ってるよ」「大好きだよ」の気持ちを伝えるのは、早いとか遅いとかはないですよー!っていうのがきちんと伝えられていればいいなあと思います。

それから、「自分も子どものころ、親に心配かけたくなくて、いい子でいなきゃって思い続けていて……資料に書かれていることと同じでした」って涙を流される方もいらっしゃいました。

 

今回、「うちのきょうだいは障がいのある兄弟姉妹と一緒に出掛けるのを嫌がるんです。それはいいんでしょうか?」とお話してくれたお母さまがいらして、

「それはそのきょうだいさんの選択なので、悪いことじゃないですし、無理して誘ったりしなくてもいいと思いますよ」と答えさせていただいたのですが、

わたしも弟と一緒にいるところを同級生や学校の子に見られるのが嫌だった時期がありました。

あの「見られた」「知られた」という気まずい感じは今でもリアルに思い出せます。

今でも、全然事情を知らない知り合いに弟と一緒にいるときに出くわしたら、嫌っていうか、「説明がめんどくさいな。この人どんな反応するかな」ってちょっと気が重いっていうのが正直なところです。

 

小学生~高校生くらいのころって(高校はまだマシかな……特に中学生くらいまでですね)、ちょっとしたことでとんでもない罪を犯したみたいな気持ちになりやすくないですか?

遅刻や忘れ物はものすごい重罪だった覚えがあります。

みんなと違う、ちょっと変わったことをすると変人扱いだし、下手したらいじめの標的。

その集団の「ふつう」から外れたことをすると、断罪……という空気は、少なからずあった気がします。

英雄的な活躍をして人気者になりたいという願望が奥底にありながらも、誉められもせず苦にもされず、そういうモブにわたしはなりたい(敢えてイヤな感じに引用しました。好きな方ゆるしてください)……みたいな、複雑な気持ちをもちやすい時期じゃないかと思います。

 

だから、兄弟姉妹と一緒にいることが苦になるのなら、避けてもいいんじゃないかなって思います。

大人になれば全然平気になるかもしれないし、やっぱり苦手かもしれないけど、学齢期時代の「ばれたら断罪」みたいな切羽詰まった気持ちからは、成長と共に解放されるんじゃないでしょうか。

 

お話をしながら、「こういうきゅうくつな空気の中でがんばっているきょうだいさんを応援したくて、Shirabeの支援対象は学齢期なんだな」って改めて思いました。

 

 

「みなさんの感想で、それぞれ今までもこれからも自分と同じように子育てで悩むママたちがいると思うと心強く感じました」
「子育ての悩みだけでなく、支援にまわってくれる方々にもいろいろな人生があって、今回さらに深く考えさせられました」
というご感想を後日いただいて、この機会をいただけてよかったなぁと改めて感じました。

今回、「きょうだい会」のように、「ここでなら話しても大丈夫」って参加者の方が思ってくれるような空気になったことが、とてもうれしかったです。

これからも、こういった機会をいただいたときは、そういう雰囲気・空気感になるような、参加してくれる方がすこしでも安心感・解放感を得られるような時間にしたいなあ、そういう話の仕方をしたいなあと、おぼろげながら目標にもなりました!

 

 

そうそう、みなさんにご案内しようと思って朝まで覚えていたのに、必死すぎて忘れてしまったお知らせ……

こちらでご紹介させてください!!

 

2/29(土)に、しぶたねさんが群馬県にいらっしゃいます~!!

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2/29(土)13:30~15:30 群馬県庁28階281-A・B会議室 にて!

しぶたねさんのお話は、本当に理解しやすくて優しくてあたたかくて、ぜひたくさんの方に聞いていただきたいです!

事前申し込みが必要だそう。

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メールで申込みする場合は、上記内容を imuka@pref.gunma.lg.jp まで。とのことです。

わたしはもう申し込みました(^^)

前橋県庁周辺……本町とか千代田町とか、好きなんですよねえ……。

前橋市千代田町の前橋文学館周辺は、とってもきれいですてきなところなので、遠方からいらっしゃるかたはぜひ!文学館もすごくいいです。

近くには、ちょっとわかりにくいですけど岡本太郎氏の太陽の鐘もあります。

 

なんの宣伝だかわからなくなってしまった。笑

気になる人にお話を聞かせていただきました vol.3 「NPO法人 生涯発達ケアセンター さんれんぷ」中林亜衣さん

あけましておめでとうございます!

本年もきょうだい会Shirabeをよろしくお願いいたします。

 

今年も公私ともにたくさんの出会いがあることを祈って……。

というわけで、2020年最初の投稿は「お話を伺いました」第3弾。

わたしが今いちばん一緒に飲みに行きたい人(笑)の、「NPO法人 生涯発達ケアセンター さんれんぷ(https://www.sanrenpu.com/)」代表・中林亜衣さんにインタビューさせていただきました!

 

 

目指すのは「ごちゃまぜ社会」
NPO法人 生涯発達ケアセンター さんれんぷ 代表・中林亜衣さんの「これまで」と「これから」

 

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“「さんれんぷ」は「三連符」。ひとつの音符では成り立たず、3つの音符があって初めて奏でられる音符です。
三連符ってリズムがちょっと複雑で難しいので、練習しないとすぐには奏でられない。
ひとりで問題を抱え込まないで、一緒に解決していきましょう。一緒に三連符が奏でられるようになったら、みんなで次のステップに進みましょう。
……っていう想いで、この名前をつけました“


群馬県伊勢崎市にある「NPO法人 生涯発達ケアセンター さんれんぷ」。
「相談支援事業所 ぴあ」や、伊勢崎市第1号となる主たる対象を重症心身障害児とする、障害児通所支援事業所「こども多機能型事業所ブーケ」を運営するNPOです。

 

代表を務める中林亜衣(なかばやし あい)さんは、認定音楽療法士という資格をもち、相談支援専門員・発達カウンセラーとして活躍しています。

 

なぜ音楽療法士という道を選んだのか?
NPO法人を立ち上げたきっかけは?

 

バイタリティにあふれ、福祉の道を一直線に前進する中林さんにお話を聞かせてもらいました。

 

家族の困りを解決したい

 

中林さんが福祉の道を目指したのは、小学生のころ。
同居していたお祖父さまがパーキンソン病を発症したことで家族の生活がうまく回らなくなり、ご両親が困っていたのがとても印象的だったといいます。


“当時は老人福祉も今ほど進んでいなくて。ちょうど「福祉」という言葉が世間で広く認識されはじめたころだったんですね。伊勢崎市にも東京福祉大学が設立されたり、福祉の仕事っていうのが学校の職場体験に採用されたり。
どこに相談すればいいのか、どういう制度を使えばいいのか、祖父のことで両親が困っているのを見て、「将来はこういう困りを解決する人になりたいなあ」って思いました“

 

 

音楽療法士」との出会い

 

福祉の道に進むと決めた一方で、中学生になった中林さんは吹奏楽に目覚めます。

 

“すっごく熱い3年間を過ごしました。小学生のころからマーチングバンドをやっていたんですけど、吹奏楽部でトロンボーンと出会って、音楽がさらに大好きになりました”

 

福祉の仕事をするのだからゆくゆくは福祉系の大学に進もうと、1期生となる高崎健康福祉大学高崎高等学校に進学。
高校でももちろん吹奏楽部に入り活動するなかで、「これからも音楽を続けたい」という気持ちが大きくなっていきました。

 

福祉の道に進みたい。でも音楽はやめたくない。

どうすればいいんだろう……

 

と調べていくうちに、音楽と福祉を両立できる道を発見。
それが、「音楽療法士」という資格でした。

 

音楽療法とは、「音楽のもつ生理的・心理的・社会的働きを用いて、心身の障害の回復、機能の維持改善、生活の質の向上、行動の変容などに向けて、音楽を意図的、計画的に使用すること(日本音楽療法学会)」。


音楽を機能回復や発達を促すためのツール(道具)とし、その子の苦手を「できた!」に変えたり、得意を伸ばしたりする療法です。また、音楽や楽器を介すことで、言葉での会話が不得手な子とご両親のコミュニケーションツールとしても活用します。

 

“福祉大学に進学するつもりで付属高校に入ったんですけど、「これだ!」と思って高2の冬に急に進路を変えました。音楽療法士の受験資格がとれる音大に決めたんです”

 

そこから音楽大学を受験するための猛勉強が始まります。当時の音楽の先生も熱心に教えてくれ、無事受験を乗り切ることができました。

 

中林さんの音楽の道は音楽療法士としてだけでなく、triplet’sというバンド活動を通じても続き、地元伊勢崎市を中心に活動の場を広げています。

 

 

さんれんぷの誕生

 

大学を卒業し、前橋市児童発達支援センターで児童指導員として働いていた中林さん。
児童発達支援センターとは障がい児の通うこども園のような場所で、指導員の中林さんは保育士や幼稚園教諭の役割にあたります。
クラスをもち、大変ながらも楽しい毎日を過ごすなかで、結婚し、長男を出産しました。

自分が母親になってみて、改めて障がい児とそのご両親と向き合ううちに、「もっとお母さんのケアって必要だなぁ」と考えるように。
音楽療法をもっと臨床として活用したいという気持ちもふくらんできたころで、「独立してNPOを立ち上げよう」と決意しました。

 

“地域に育ててもらったという気持ちが大きくて。大好きな地元への恩返しという想いもあって、NPO法人を立ち上げるなら伊勢崎市って決めていました。
大受験のことでもそうでしたけど、わたしは「これ!」と思ったら一直線。両親からは「戦車」って言われます”

 

と笑う中林さん。目標をとらえて障害物をものともせず、まっすぐに進む姿は、なるほど「戦車」もうなずけます!

 

 

長女が生まれてきた必然

 

NPOを立ち上げるための準備に約3年。いよいよ翌年設立しよう!というころ、2人目の赤ちゃんを授かりました。
予定では、3月に児童発達支援センターの卒園生を見送ってから退職。4月に出産、9月NPO立ち上げ。
しかし、長女は12月に早産で生まれ、超低出生体重児としてNICUに半年間入院しました。
退院してからは在宅医療。訪問看護のナースに支えられながら育児をし、自宅で仕事をおこないます。
その生活にも慣れてきたころ、長女が突然の心肺停止。緊急入院し一命をとりとめましたが、みずから呼吸をすることができなくなりました。

 

“そのときは仕事どころじゃなかったです。1カ月間昼夜もなくつきっきりで。あのときの眠りたくても眠れない、眠たいのに寝付けない状態は、今も忘れられない”

 

長女はその後、自宅で2歳2カ月の生涯を終えました。

 

“ずっと福祉の仕事を目指してきて、障がいのある子どもたちがかわいくて大好きで……
そんなわたしのところに来てくれたのは、必然だったと思います“

 

中林さんは子どもを亡くしたママたちと一緒に、「天使ちゃんママの会 ORANGELETTER(オレンジレター)(https://orangeletter.amebaownd.com/)」をつくりました。
ママの「大好き」が、天使に届きますように。天使の「大好き」が、ママに届きますように。
これまでに2回「天使ちゃんの思い出展」を開催し、たくさんがんばった子どもたちと家族の記録を展示しています。

 

 

好きなことしか仕事にしない

 

中林さんがさんれんぷでおこなっている事業は、大きく分けて4つ。

 

「こども多機能型事業所 ブーケ」の運営。児童発達支援・放課後等デイサービス・保育所等訪問をおこなっています。

 

「相談支援事業所 ぴあ」。老人福祉でいうところの「ケアマネジャー」のような事業で、障がい児一人ひとりに合ったサービス等利用計画を立てていきます。

 

発達カウンセリング事業。主に障がい児のご両親を対象にしており、子どもについての相談やカウンセリングをおこないます。個別学習のようなサポートをおこなう場合も。

 

そして、音楽療法。「ブーケ」の子どもたちやその保護者を対象におこなったり、各種施設に呼ばれて団体への音楽療法をおこなったり。
人数・団体の性格や関係性に合わせて手法を変え、音楽療法を施します。

 

“どの仕事もすごく楽しくて、わたしにとってなくてはならないもの。音楽療法もカウンセリングも相談支援事業も、だれかとだれかをつなげたり、その子のもっている力を引き出したり湧き上がらせたりする仕事なんです。
みんながつながったとき、子どもたちが自分の力を出せるようサポートできたときが、本当にうれしくて楽しい。
わたし、楽しいことや好きなことしか仕事にしてないんです。わがままなんですよ“

 

と照れくさそうに笑う中林さん。


中林さんの「わがまま」は、だれかの笑顔につながっています。
だれかがだれかの犠牲になって一方が幸せになるのではなく、お互いが自分のしたいことをして、ありのままの姿で、お互いを笑顔にする。

 

これは中林さんの目指す「共生社会」に深く関係しています。

 


ごちゃまぜ社会を目指して

 

“「バリアフリー」っていう言葉がきらいなんです”

 

と、中林さん。「バリアフリー」は障がいをもつ人だけでなく、みんなにとって住みやすい社会を示す“良い言葉”なのでは?

 

“だって、「バリア」ありきの言葉でしょう。そもそもバリアがなければそんな言葉生まれないわけで。「差別解消法」っていうのも同じ。「差別」ありきっていうのが納得いかない”

 

「障がい」「差別」「バリア」……
そんな言葉が入り込む余地のない、「共生社会」が中林さんの目指す社会。
どんな子・どんな人でも一人ひとりがたいせつにされて、多様性を認め合い、生きていく。
障がい者」とか「健常者」とかカテゴライズするのではなく、その人の個性・特性と捉えて丁寧な人付き合いをする。


そういった、子どもも老人も働き盛りも歩けない人も聞こえない人も女性も男性も、みんな自己肯定感をはぐくみ、多様性にあふれた社会が、中林さんが目指す「ごちゃまぜ社会」です。

 

“ぜんぶの子どもたちが、その子のそのままの笑顔で、そのまま成長する社会だといいなって思います”

 

 

おそらくそれは、だれもが望みながらも「理想」と名付けて、神棚に上げてしまっていること。
楽しいと思うこと、したいこと、ぜんぶやり遂げてきた中林さんなら遠慮なくつかみ下ろし、「理想」を「現実」につくりかえるかもしれない。

中林さんのおおらかな笑顔には、そんな予感をさせる広大さがありました。

 

 

 

第1弾・第2弾はこちらから

 

shiroayu.hatenadiary.jp

 

 

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気になる人にお話を聞かせていただきました vol.2 ワーク・ライフバランスコンサルタント 新井セラさん

こんにちは!

年内最後の更新になります。

今年も無事、きょうだい会Shirabeを運営できたこと、楽しみに参加してくれるきょうだいさんがいたこと、事故やケガなく毎回笑顔で終わることができたこと、本当にありがたく思います。

それもこれも、参加してくれるきょうだいさん、親御さん、応援してくれる方々、ボランティアスタッフさんのおかげです。

ありがとうございます!

運営スタッフやShirabeに間接的に協力してくれてる夫にもこの際だから感謝しちゃおう。ありがとうっ! ついでじゃないよ。笑

 

いつもこのブログを読んでくださっているみなさん、ありがとうございます。

よいお年をお迎えくださいね。

 

前置きが長くなりましたが……

今年最後の投稿は、「お話を聞かせていただきました」第2弾です。

 

第1弾はこちら 

shiroayu.hatenadiary.jp

 

今回は、Shirabeスタッフのセラさんをご紹介! 

彼女は「働き方改革」という言葉が世間で唱えられるずっと以前から、「働き方」について社会に疑問を投げかけてきた「ワーク・ライフバランスコンサルタント」なのです。

 

 

すべての人が自分で選んだ生き方・働き方で、幸せに暮らす社会の実現を目指して
たくさんの“顔”をもつ新井セラさんが見つめる未来とは

 

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株式会社ワーク・ライフバランスのコンサルタントNPO法人DNAの“センパイ”ボランティア、地方在住の働くママ、そしてきょうだい会Shirabeの運営スタッフ。

 

いくつもの“顔”をもつ新井セラさんですが、その瞳が見つめるものは共通しています。

すべての人が自分で選び、主体的な生き方・働き方を実現できる社会

いろいろな人がいて、いろいろな価値観や人生があって、誰かが誰かの犠牲になったりせず、互いに認め合うことで発展していく社会。
そんな日本になっていくなら日本にいたい。そのための仕事や活動がしたい。

人生における大きな目標を掲げ、邁進するきっかけは何だったのか?
新井セラさんにお話を伺いました。

 

 

「周りと違う」ことについての悩み

 

セラさんはニュージーランド人のお父さんと日本人のお母さんをもつ、いわゆる「ハーフ」。
年の離れたお兄さんが2人おり、6歳年上の2番目のお兄さんは軽度知的障がい者です。
北海道で生まれ育ち、中学生になるタイミングで父・母・2番目の兄・セラさんの4人で群馬県に引っ越しました。

 

”見た目もハーフだし、兄は知的障がいをもっているし、子どものころは目立つ存在だったみたいで、からかわれることもありました“

 

今でこそ、違いを個性・強みとして仕事や活動に活かしているセラさん。
しかし、日本生まれ・日本育ちなのに“外人”と言われたり、障がいのあるお兄さんのことで「わたしは妹だけどお兄ちゃんのお手伝いをしてあげないといけないんだ」とモヤモヤした気持ちを抱いたり。
「自分が周りと違う」ことについて、学齢期は悩んだこともあったといいます。

 

 

人生を支える母の言葉

 

群馬に引っ越してきて3年後、セラさんが高校生の時にお母さんがガンを発病しました。その後セラさんは東京の大学に進学してひとり暮らしをしていましたが、4年生のときにお母さんの容体が悪化。看病のために学校を辞めて、群馬に戻ることに。

お母さんは闘病生活を経て、セラさんが22歳の年に亡くなりました。

 

”家族の精神的な柱だった母が亡くなったとき、言葉にできないくらいつらくて悲しかったけれど、最初に考えたのは「父と兄の生活を立て直すのが、わたしのこれからのミッションだ」ということでした”

 

20代前半の女性には大きなプレッシャーだったに違いありません。それでもつぶれずにいられたのは、生前のお母さんの言葉が大きかったといいます。

 

”母はいつも「自分ですべてを抱え込もうとしないで、あなたにはあなたの人生があるんだから、あなたの人生を歩みなさい」と言ってくれていました。

その言葉のおかげで、わたしはわたしが何をしたいのかをもう1度探してみようと思うようになりました“

 

 

暗黒時代に見つけた光

 

お母さんが亡くなったあと、学士資格を取り直すためにアルバイトをしながら群馬の大学にもう1度通っていたセラさん。

 

“大学をやめて、決まっていた新卒採用もなくなったけど、看病していた母は亡くなって、これからどうしよう……という気持ちで。社会復帰のリハビリという気持ちでアルバイトや勉強をしながらも、2年くらい暗黒時代でした”

 

就職先を考えなくてはならないけど、日本で働きたくない!と思っていたのだそう。

 

“働く大人が不幸せに見えたんです。狭い価値観にとらわれがちで、とっても窮屈そうに見えて。両親の仕事の関係で接点があった、ほかの国の人たちはもっとイキイキしていた。日本では暮らしたくないって思っていました”

 

そんななか、偶然手に取った本で、運命の出会いを果たします。

その出会いとは、「株式会社ワーク・ライフバランス(https://work-life-b.co.jp/)」代表取締役社長・小室淑恵氏の著書。

 

“日本で働きたくないと思っていたのは、長時間労働が大人たちも子どもたちも苦しめ、選択肢を狭めているからなんだと気づきました。働き方が変われば、日本がもっと魅力的になる。働く大人がハッピーになって、大人がイキイキしていれば子どもたちもハッピーに。結果として日本中が幸せになれる。そのための仕事がしたい。そんな日本でなら働きたいし、暮らしたい!って思いました”

 

感銘を受けたセラさんは、持ち前の行動力を発揮。小室氏に「御社で働きたいが、どうしたらよいか」とのメールを送ります。
小室氏は多忙の身でありながら時間を取り、セラさんに会って話を聞き、応援してくれたそう。

 

「うちでは新卒採用はしていないのだけど、もし社会経験を積んでからも想いをもち続けてくれていたら、ぜひまた連絡をくださいね」

 

との小室氏の言葉に、修業を積もう!と決意するセラさん。

日本の働き方改革を推し進めるワーク・ライフバランス社で働くためには、日本の働く大人がハッピーになる手助けをするためには、どんな修行を積んだらいいだろう……と考え、サプライチェーン監査(※1)を請け負う会社に就職。
群馬に住みながら、全国各地を飛び回る工場監査の職に就きました。

 

“監査の仕事は、とてもやりがいがあって、楽しかったです。いろいろな地方や企業を訪れることができましたし、ずっとこの仕事でもいいかなと思ったくらい。でも、監査はどちらかというと、働き方の健康診断だったんです。いい・悪いを伝えるだけでなく、予防や治療、よくなっていくお手伝いをしたいと感じるようになりました”

 

工場監査の仕事を4年続け、株式会社ワーク・ライフバランスの中途入社採用に応募し、入社。
最初の出会いから6年越しで、念願の「ワーク・ライフバランスコンサルタント」としてのキャリアを踏み出しました。


「みんなが自分の望む働き方をして、ハッピーに暮らす」ことが当たり前になり、社会の価値観が変われば、福祉にもいい影響があるのではないかとセラさんは考えています。

女性である自分の働き方、障がい者雇用で働くお兄さんの働き方を考えたとき、多様な働き方が当たり前になれば、健常・障がい・性別・独身・家庭等々に関係なく、みんなが望む働き方ができるようになるのではないか……と。そして、それが日本社会に新しい価値を生み出すことになるはず……と。

 

 

きょうだい会との出会い

 

セラさんはNPO法人DNA(http://npo-dna.org/index.html)がおこなっている「未来の教室(中・高生へのキャリア教育の一環)プログラム」にボランティアとして参画しています。
同じボランティアとして参加していたのが「きょうだい会Shirabe」の銀鏡。そこでひょんなことから、お互いが「きょうだい(※2)」であることを知ります。

 

”あゆさん(銀鏡)と話すなかで、あゆさんからきょうだい会の存在を教えてもらったり、しぶたね(※3)さんの『きょうだいさんのための本 たいせつなあなたへ(http://sibtane.com/#section-18)』を読んで「自分が考えていたことと同じ!」と共感したり……。自分がなんとなく思ってきたことを誰かが代わりに言語化してくれていたような、初めて知ることがたくさんあって、おどろきました”

 

セラさんは続けます。

 

“子どものころから兄のことでいろいろとモヤモヤすることはあったし、同じ境遇の子と出会ったときも「この子もいろいろあるんだろうな。お互い大変ね」って思っていました。でも、それは誰に対しても口にしちゃいけないことだと思っていた。
兄や親の悪口を言っていると誤解されたくないのもあったし、兄弟姉妹の障がいの程度が異なることで、もしかしたらお互いに立場を比べてつらくなってしまうことがあるんじゃないかと思っていたんです“

 

しかし、きょうだい同士であれば、そしてお互いが「モヤモヤした不安や悩み」をもっているかもしれない、モヤモヤしていてもよいのだという共通認識があれば、安心して話せる場がつくれるのではないかと、セラさんは考えるようになりました。

 

“あゆさんが「子どものきょうだいさんを対象にした会を群馬につくりたい。スタッフ募集中」って言っているのを聞いて、「一緒にやろう!」ってすぐに名乗り出ました(笑)。
今は学齢期のきょうだいさんを対象にしていますが、いずれは大人のきょうだい会もできたらなと思っています。
「話せる場」があるというのはたいせつだけど、話してもいいし、自分の話をしたくなければ人の話を聞くだけでもいいし、そういう「受け入れられる場」をつくりたい“

 


セラさんが人生の目標に掲げている「すべての人が自分で選び、主体的な生き方・働き方を実現できる社会」は、進路や就職、結婚、出産に悩むきょうだいたちにとっても、大きな助けとなります。

誰かが誰かの犠牲になったりせずに、自分で選んだ、自分が望む生き方・働き方で、幸せに暮らす社会。

 

コンサルタントとして、母として、きょうだいとして。いろいろな“顔”をもつ「新井セラ」だからこその方法で、多種多様な働き方改革の実現に向けて歩んでいきます。

 

 


※1 サプライチェーン監査とは、企業から、その企業が取引先として検討している会社の労働環境などの調査を依頼される仕事です。
例えばA社が自社商品の部品をB社の工場に依頼しようと考えたとき、B社が取引相手として信用に足るかどうかの調査を、労働環境調査のプロであるサプライチェーン監査会社に依頼するといった具合です。
日本ではまだあまり馴染みがありませんが、世界では当たり前のことなんだそう。

 

※2 障がい児・者を兄弟姉妹にもつ、自身は健常の人のことを、ひらがな表記で「きょうだい」といいます。子どもの場合は「きょうだい児」とも。

 

※3 NPO法人しぶたね(http://sibtane.com/)。病気や障がいをもつ子どもの「きょうだい」をサポートする活動をしています

 

12/15は、第9回きょうだい会Shirabe クリスマス会でした!

お久しぶりでございます。

寒さが本格化してきましたが、みなさん体調など崩されていないでしょうか?

わが家は12月初旬インフルエンザに子どもたちとわたしがかかりまして、けっこー長引きました……。

どうなることかと思いましたが、元気になってよかったです!

 

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先週末の12/15(日)は、きょうだい会Shirabeのクリスマス会でした。

なんとお申込みは11名!過去最多です!みんな楽しみにしてくれてて、我々スタッフもとってもうれしくて、準備にも気合が入りました!

残念ながら2名お熱でお休み(お大事に……)だったので、当日は9名(それでも最多!)。

中1~小1女子5名、小4~小1男子4名、スタッフ3名のボランティアスタッフ4名、総勢16名でワイワイ遊びました!

 

今回はなんと!ボランティアで「きょうだい支援の会」の有馬桃子さんが東京から参加してくださいました~!

有馬さんについてはsibkotoに素敵な記事が書かれています。ぜひご覧あれ!

sibkoto.org

 

 

今回のプログラムは、

フルーツバスケット

・ペットボトルツリーゲーム

・カッティングボードツリーづくり(工作)

・クリスマスとライフルづくり(お菓子づくり)

・おたのしみ!

です。おお、前回に続いて2回目の「おたのしみ」ですねそういえば。フフフ……笑

 

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みんなが揃うまで、早く来てくれた子はクリスマスツリーのデコレーションをしながら待ちました。

かざり、かなりあったんですけど上手に飾り付けて、ツリーがキラキラモコモコに!

ツリーもよろこんでいることでしょう。

 

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最初は定番のフルーツバスケットです!前回めっちゃやりたかったヤーツ!

「朝ごはんを食べてきた人」「猫を飼っている人」「カレーライスが好きな人」などなど、思いつくまま質問が飛び出しましたよ。

オニになってみんなの視線を浴びるとなかなか質問が出てこないことがあるのですが、どの子もすらすらっと質問を考えてました。頭の回転が速い!

 

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おとなのほうが「えーっとえーっと」ってなりますねこういうとき(^^;)

 

フルーツバスケットって単純だけど楽しいんですよ……遠回しにいろんな質問ができますしね。会社とかのレクリエーションでやったほうがいいと思う、ぜったい。笑

 

さてお次は「ペットボトルツリーゲーム」です!

いろいろな大きさのペットボトルを逆さにして立てていくというだけのカンタンゲームで、今回はみんなでいっせいに立ててタイムをはかりました。

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ぐらぐら、立ちそう……立たない……いや立つ!という絶妙なアンバランスさのペットボトル群。

最初の記録は48秒。思ったより早くてびっくり……!

何回かおこなって、最後には26秒という記録をたたき出しました!

おおお~

 

 

汗をかいたあとは、工作です!

カッティングボードにクリスマスのデコレーションをして、壁かけの飾りをつくりました。

コルクとグリーンモスをつかって、ツリーの飾りにしましたよ。

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全部ボンドでくっつけていくんですが、このモスがバラバラ落ちちゃうかな~と思いきや、案外落ちない!器用!

 

木の実やマスキングテープ、ポンポンの飾りを付けて、オリジナルのカッティングボードツリーの完成です。

f:id:shiroayu:20191216225654j:plainずらーり!

みんなそれぞれすてきなツリーができました(^^)

 

 

ボンドを乾かしている間に、お待ちかねのお菓子づくり~(^^♪

今回はクリスマストライフルです。

つくり方はとってもかんたん。

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生クリームとスポンジケーキを重ねていくだけなんですが、カップで食べるショートケーキみたいなかんじで、かわいいです!

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今回はふんぱつしてイチゴも載せちゃいましたっ

緑色があればもっとクリスマスっぽくてよかったかもですね。

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材料はみんな同じなのに、飾りつけの仕方で全然ちがう~!

どれもこれもかわいい~おいしそ~(^^)(^^)(^^)

 

小学校高学年以上のお姉さんズは、おやつつくりながら食べながら、和気あいあいおしゃべりしてました。うれしい……

 

 

食べ終わったあとは、おたのしみ!

なんだろ~ なんだろ~?

……って、もうみんな気付いちゃっていたようです(^^;) というかわたしがうっかりネタバレしてたんですが……

 

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サンタさんの登場~~~~~~~!!!!

 

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大喜びの1年生ズ~~~~~!!!!笑

と、男子たち~~~~~!!!!笑

すごく喜んでくれたおかげで、とっても盛り上がりました(^^)

 

実は、今回初めて来てくれたボランティアさんがサンタに扮してくれたのです。

大きな白い布袋も、お菓子も、サンタコスチュームも用意してくれて……!

ありがたやありがたや~

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ちょうどプレゼントをもらっているときに、ママやパパがお迎えに来てくれて今回はおしまい。

みんなニコニコでバイバイしてくれて、ほんとよかったです!

 

今回うれしかったのは、グループ分けがうまくできたようで、小学校高学年以上のお姉さんズがもっとおしゃべりしたそうにしていたこと。

1・3年生の女の子が名前で呼び合うくらい仲良くなってたこと。

初めて参加してくれたときは、知らない人ばかりのなかで緊張していたのか硬かった子が、

「1年生のときに本物のサンタさん見たことあるんだ……!」っておしゃべりを自分からしてくれたこと。

 

続けることに意味があるなあって思いました(^^)

あと実感として、きょうだいさんたちがこんな風に打ち解けてくれたり、楽しんでくれるのは、やっぱりボランティアさんの力が大きいです。

わたしをはじめスタッフは進行にバタバタしていて、なかなかきょうだいさん一人ひとりをフォローできないんですが、ボランティアさんが様子をよく見て動いてくれるので大助かり。

おとなの手が多いときょうだいさんをめいっぱいかまえる(笑)ので、満足度も高い気がします!

 

 

というわけで、きょうだい会のボランティアやってみたいな~どうしよっかな~と迷っている方、ぜひ1度ご連絡ください。どさくさ紛れに勧誘。笑

 

いやしかし、したいことはたくさんあるんですが、ぜひとも「高学年以上の女子きょうだい会」を開催したいなあと思いました。

いつものきょうだい会はプログラムが次々展開するので、あまり落ち着いておしゃべりする時間がないんですよね。

学年のちいさな子はこのテンポでちょうどいいかなと思うのですが、10代以上の女子の大半は食事をしながら何気ない話をするのが大好き……!

30代女子も50代女子も同じです。笑

 

クッキーづくりとかどうかなあ……紅茶とか淹れて……などなど、いろいろ妄想しちゃっています。

 

 

はー、今回も楽しかった!

次回は2/9(日)13:30~15:30

今年度最後のShirabeです。

 

そうそう、今年も大阪のサンタさんからお菓子とおもちゃのプレゼントがあったんですよ~!!
いつもありがとうございますっ<(_ _)>
くじ引きとか、みんなで遊べるおもちゃがいっぱい入っていたので、2月の会で活用しよう~と思ってます(^^♪

いつもより体を動かす系のアクティビティが多めになる予定!

 

きょうだい会に参加してみたいな、というきょうだいさん、参加させてみたいな、という親御さん、まだまだ受付中ですので(1/31が一応の締め切り)、ぜひとも1度お申込みくださいませ♪

ご質問などありましたら、お気軽にshirabe0121@gmail.comまでご連絡くださいね。

 

みんなで一緒に遊びましょう~!!

重度知的障がい者のグループホームでの生活について 後編

10/21(月)に、太田市手をつなぐ親の会主催の研修会がありました。

 

会員の体験談+現場の介護者さんを講師に招いてのお話の2本立ての研修です。

 

今回は、後編。

地域生活援助センターはぁぷ(弟が住んでいるグループホームを運営している)の職員である、川田 格さんのしてくれたお話について、印象的だったことを記録も兼ねて述べます。

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前編はこちらです

 

shiroayu.hatenadiary.jp

 

最初に「グループホーム」ってなあに?

というところからお話しくださって、わかりやすかったのでそのまま。

 

グループホーム(共同生活援助)」とは、ひと言でいうなら「夜の住居を提供し、生活の場を支援するサービス」。

「障がいのある方に対して、主として夜間において共同生活を営む住居で、相談や、その他の日常生活上の援助を行う、障碍者支援法を基にした障害福祉サービスです」

とのこと。

 

知的障がい者の方が住むグループホームというと、多くは軽度知的障がいをもつ方が中心です。

ご自分でご自分のことはできるので、生活の援助や相談……お金の管理やアドバイスですね、そういったことが仕事の中心になり、介助は必要ありません。

お仕事に行ったりお友達と遊びに出かけたり、ほとんどご自分の判断で暮らしていらっしゃいます。

 

ただ、軽度の方だとトラブルに巻き込まれやすいこともあるらしく……

例えば異性に対して誤解を生む行動を、本人にはまったく悪気がないのだけれど、してしまったりだとか、

言葉巧みに騙されてお金をとられてしまったりだとか……

 

そういったトラブルに対する、警察対応とか、緊急対応なんかも少なくないそうです。

 

一方、わたしの弟のように重度知的障がい者グループホームで生活するとなると、相談支援業務というよりは、介助・介護サービスが必要になってきます。

ここが、軽度の方のみが住んでいるホームとは大きく異なる点です。

 

運営者である「地域生活援助センターはぁぷ」にとっても初の試みなので、利用者さんの様子を観察しながら、トライ&エラーを繰り返しながら、少しずつ軌道に乗るように職員さんが努力してくださっています。

 

介護や介助が必要なグループホームってなると、それは老人向けのホームと同様なのでは?と考えるかもしれませんが、介護と障害では、そもそものサービス内容が異なります。川田さんは、「ベース」になる部分が違うので、同じ支援は難しいとおっしゃっていました。

 

「介護」と「障害」の差は、「満足」と「納得」の差なのではないかと川田さんは言います。

 

例えば、認知症が進んだ老人の方に、「納得」してもらうのは難しいです。一度納得してくれたと思っても、すぐに忘れてしまうので、また同じことの繰り返しになります。

「〇〇がしたい」と要求されて、「今日はこれこれこういう理由でできないんですよ」と返して1度は飲み込んだと思っても、すぐに忘れて同じことを要求する。お互いに苦しいです。

ならば、「じゃあ代わりに△△をしましょう。楽しいですよ」と気をそらし、それに利用者さんが「満足」すれば、OKなのではないでしょうか。

介護福祉は、そのときの「満足」がたいせつということ。

 

一方で、知的障がいのある方はすぐに忘れたりはしません。

例えば、とあるゲーム機が欲しいと利用者さんが言ったとします。でもそのゲームを買ったら、その月の生活必需品が買えなくなってしまう。

そういった場合、お金のことについて支援員さんと利用者さんでよーく話し合います。

「〇カ月後に買えるように、今月からこの部分を節約して、3,000円ずつ貯金してはどうでしょう」など、提案をします(決定するのは支援員さんではなくて、あくまで利用者さんです)。

利用者さんがそれで「納得」してくれれば、多少の我慢もできます。

障害福祉は、利用者さんが「納得」してくれる支援がベースです。

 

なるほどなあ~!と、すごく勉強になりました。

そこを踏まえると、介助が必要な重度障がい者の支援は境界があいまいで、とても難しいのだそうです。

自立を促す部分(見守って自分でできることは自分でやってもらう)と、介助が必要な部分(障がいがあるために本人だけの力ではできず、手助けが必要)の統一ができにくい。

また、区分がバラバラな方が一緒のホームで過ごすことで、「あの人はやってもらっているのだから、自分も同じようにしてほしい」と、本来ならば自分の力でできることをしなくなってしまう、といった問題も出てくるそうです。

 

川田さんはしっかり利用者さん一人ひとりに向き合って、観察しながらその方に合った支援をしてくださっていて、とても信頼のおける支援者さんで、ありがたいな~と思いました。

 

グループホームは利用者さんの「家」なので、みんな一緒に一斉に、今は食事の時間、今はお風呂の時間、寝る時間、とルーティンにせずに、なるべくその人のペースをたいせつに、みんなが自分の家で過ごしているように生活してほしい、と語っていたのが印象的でした。

重度知的障がい者のグループホームでの生活について 前編

もう1年以上前になりますが、こちらのブログで重度知的障がい者の弟がグループホームで生活を始めたということを書きました。

 

shiroayu.hatenadiary.jp

 

このころはまだ住み始めて1カ月ちょっとだったのですが、現在は1年7カ月が経過しました。

 

彼の様子について述べたいと思います。

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グループホームでの生活が始まって、最初の数カ月はまだ慣れないため、勝手に同居の方の部屋や事務室に入ってペン(弟はペンやノートに執着があります)を持ってきてしまったり、夜なかなか寝付けなくて夜間支援の方の手を離さなかった、なんてこともあったようです。

 

現在は「人の部屋に勝手に入ってはいけない」ということに納得したようで、そういったことはしていないそう。

また、自分の部屋にこもりがちでしたが、ここ最近は共用スペースで一緒にテレビを見て過ごしたり、自分はおしゃべりはできませんが人の会話を聞いてニコニコして座っていたりすることもあるのだそうです。

 

生活の大きな変化は、食事面でも表われました。

 

実家で暮らしていたころは、自分の好きなものを好きなだけ食べて、人の分も食べて、太り気味でした。

 

一方、ホームではメニューや量が決まっているので、また家族と違って人のものに手を出すことは許されないので、だいぶほっそりしました。

 

ただ朝食をあまり食べなくなってしまったことと、今度は体重が減りすぎてふらつきが出てしまったことが問題に。

通っているデイサービスで日課の散歩に出かけることができないくらいふらふらしていました(実家に帰ってきたときも、階段を上がるときにハラハラしてしまうくらい)。

ふらつきの原因は体重だけでなく、そのころ変えたてんかん発作の薬の副作用でもあったので、薬の量を調節してもらうことで改善することができました。

 

ホームの食事は年代に関係なくメニューが決められています。

同居人さんには60代や70代の方もいて、どちらかというとその方たちに負担のないようなメニューです。

弟は30代半ば。やはり、同じメニューだけ食べていては身体がもたないのかもしれないということもあって、それ以来宅配牛乳を頼んだり(食事メニューに乳製品があまりないのだそうです)、小さなパンを冷凍しておいて、足りないときは食べたりするようになりました。

この食事の改善も功を奏したようで、今は体調がよく、元気です。

 

週末は実家に帰ってきますが、以前のように「好きなものならあるだけ食べちゃう」ということは減ったように思います。

「このくらい」というのが自分でわかるようになったのか、単に胃がちいさくなったのか……?

太らないように・健康のために運動したり、食べる量を調節したりといったことは、知的障がいがある方は不得手なことが多いので(わたしも苦手ですけど……)、これはいい傾向なのではないでしょうか。

体重が増えると持病の薬も効きにくくなってしまいますしね。

 

 

……というような話と、重度知的障がいをもつ息子をグループホームに送り出す親の気持ちといった話を、我々の母が「太田市手をつなぐ親の会」の研修(10/21)で「息子の自立」と題してお話させてもらいました。

会員の身近な経験談を話してもらおうという研修で、ここ何年か毎年おこなわれています。

去年の様子もブログに書いていました。

 

shiroayu.hatenadiary.jp

 

その後、支援者の方に講師になっていただいて、現場のプロフェッショナルのお話を聞かせてもらうという、「体験談+支援者の講義」の2本立てとなっています。

 

今回は「重度知的障がい者グループホームでの生活について」がテーマだったので、弟が入っているグループホームの職員さんがお話をしてくださいました。

 

このお話に関しても、初めて知ること、改めて考えさせられること、「いわれてみれば、そうだよなあ」ということ、たくさんありましたので、後編で書きます!