重度知的障害をもつ弟が、グループホームに入りました

5月も半ばに突入しましたね。

上着を出したりしまったり、また出したり、気温の上がり下がりが激しかったですが、どうやら落ち着きそうです。

 

 

重度知的障害者の弟が、この4月からグループホームに入りました。

といっても、家から10分も歩かずに行ける距離。

 

自立の第一歩として実家から出すということは、両親がずっと考えていたことなので、大きな問題なく(小さな問題はたくさんありますが)ホームに住んで1カ月が経ち、ふたりともひとまずホッとしたところのようです。

 

グループホーム?? という方のために説明をいたしますと、まあ、寮生活みたいなものでしょうか。

弟は特別支援高校を卒業して以来、ずっと同じ作業所にお世話になっています(詳しくは、作業所内デイサービス)。

今までは実家から通っていましたが、4月からはグループホームから通っています。

週末は実家に帰ってきて、のんびりしています。

グループホームでもじゅうぶんのんびりしているでしょうが(^_^;)、それでもやっぱり、彼なりにストレスはあるようです。

それは何が原因というよりも、環境の変化によるものなので、大半は月日が解決してくれるでしょう。

 

同居の方々は重度の方ばかりではなく、軽度の方がほとんど。

もう年配の方がほとんどで、みなさんとても穏やかで、遊びに行くとニコニコと迎えてくれます。

食事の用意や洗濯など身の回りの家事をしてくれる世話人さん、ホームを運営する社会福祉法人の職員の方、みんな一生懸命です。

 

娘は弟の引っ越しのときからおじいちゃん・おばあちゃんとちょくちょくホームに訪れているので勝手知ったるで、弟に届け物があったりすると、自転車で持って行って上がり込み、共有スペースで一緒になってテレビを観ていたりします(笑)

 

わたしは弟が、実家以外の場所に住むなんて考えたことがありませんでした。

そもそも深く考えたこともなかったのですが、弟をグループホームに入れるという話を両親から聞いたとき、「そんなこと本当にできるのかな~」と思ったのです。

 

でも両親は、あれよあれよという間に手はずを整えて、彼のために彼が入れるような新しいグループホームを建設する下地をつくりました。

グループホームを運営する社会福祉法人がみつかり、近所の方からの理解も得ることができ、わたしにとってはとんとん拍子に見えました。

実際にはとんとん拍子なんてことはなかったのでしょうし、そんな簡単な話ではないのでしょうから、運もあったのでしょうね。

 

週末は帰ってきますが、もうお年を召されて帰る実家がない同居の方もいますし、週末もホームにいようと思えばいられます。

両親がいなくなれば、弟を迎えるのは姉であるわたしとわたしの家族。

家庭の都合で週末に弟を家に迎えられないこともあるでしょう。

そういうときに突発的に宿泊OKの預け先を探さなくてよいのは、将来的にもありがたいなあと思います。

距離が近いというのも本当に助かります。

 

これからどうなるかわかりませんが、弟がトラブルなく過ごせるといいなあ。

急な変化や大きな変化は、やはり負担がとても大きいので、このままちょっとずつ慣れていって、彼がこころから安心できる“家”になってくれるといいと切に願います。