「きょうだい会」って、何ですか?
前回は、最初の投稿だからと思って、ものすごく緊張して書きました。すんごく時間がかかりました……。
こいつプロフィールに「ライター」って書いてあるくせに、文章読みにくすぎ……って思われると悲しいなと思って。泣
でも、そんなことでもたもたしていてもしょうがないので、今回からはもっと気楽に書きます!
前回読んでくださった方は、「で、きょうだい会って何をするの?」と疑問に感じたことでしょう。
それにお答えする前に、きょうだいたちがもちやすい感情や問題について、簡単にですがご紹介します。
障害児と健常児の兄弟関係では、健常児同士の兄弟関係とは異なる悩みをもちやすいという点は、想像できると思います。
多くのきょうだいがもち得る悩みの種類を、「きょうだい支援を広める会」さんのHPから、許可を得て引用します。
- 過剰な同一視、心配
- 恥ずかしさ
- 罪悪感
- 孤立、孤独感
- 正確な情報の欠如
- 将来に関する不安
- 不満、憤り、恨み、嫉妬
- 増える介護負担
- 完璧への圧力
- 関わり過ぎ
- 喪失感、悲観
- 恐怖、恐れ
- 信仰の喪失
- 早熟
- 抑うつ、摂食障害
- 友達、結婚相手
- アダルト・チャイルド
これらのすべてをひとりのきょうだいがもち得るかといえば、そうではありません。
たとえばわたしの場合、自覚しているのは「恥ずかしさ」「罪悪感」「正確な情報の欠如」「将来に対する不安」「恐怖、恐れ」。「孤独感」は、子どもの頃はわからなかったけれど、おとなになって振り返ってみて、感じていたかもしれないと思います。
特に多くのきょうだいたちがもちやすい感情なのではないかとわたしが考えているのは、以下の3点です。
「将来に関する不安」……結婚できるのだろうか?希望の進路に進めるのだろうか?親がいなくなったら兄弟姉妹の面倒をみなくては。(小学生の頃、将来兄弟姉妹の面倒を見なければいけないと感じていたきょうだいは72.2%にのぼるそうです(財団法人ナイスハート基金調べ)。
「孤独感」……両親にとって自分は常に「2番目」の存在だと感じる(後回しにされる、ないがしろにされていると感じる)、不安感を誰に相談したらいいかわからない、友達に兄弟姉妹のことを打ち明けられない。同財団法人の調査によると、小学生の頃、兄弟姉妹に障害があることで困ったり悩んだりしたことがあるきょうだいは53.3%、友達に話さなかったきょうだいは50.5%だそうです。
「罪悪感」……兄弟姉妹に対してマイナスの感情をもつことを、自分が悪いのだ、よくないことだと思う。そう考える自分を恥じて自己評価を低くしてしまう。
子どもは自分自身では、自分の感情をこまかく分析することなんてないし、こうして改めて言葉にすることもないので、常にモヤモヤとした、漠然とした不安がつきまとっている状態です。
「きょうだいの存在感が薄い」と前回書きましたが、それはやはり、声を上げられないからなのでしょう。子どもや知的障害者など、自らの権利を自らで主張する力をもたない人たちのために、親やまわりのおとなが声を上げます。きょうだいたちにも、それは必要です。
健常で、自分のことは自分でできる。コミュニケーションも問題なくとれている。家族や友人とうまくやっている。中高生にもなれば、自分の意見も確立している。
何の問題もないように見えますが、実は誰にも言えない悩みを抱えていて、傷ついている、困っている。しかも本人の自覚が希薄で、体調を崩したり対人関係にトラブルが生じたりしてからはじめて気づく、ということも少なくありません。
「きょうだい会」は、きょうだいにとって素直になれる場所、どんな感情も否定されない安心できる場所、同じ悩みや困りを抱えた仲間と出会える場所、自分がたいせつな存在だということを実感できる場所、自分らしくいられる場所。で、ありたい。あるべきだ、と思います。
具体的には、ゲームなどのレクリエーションをして遊んだり、おやつを作って食べたり、テーマに沿っておしゃべりしたり。家族ではなかなか遊びに行きにくい場所にみんなで出かけたりするのもいいなあ、人数が増えたら女子会・男子会をしても楽しいだろうなあ、たまにはお勉強会があってもいいかなあ、とか、ぐるぐる考えています。
楽しそうなきょうだいたちを見て、親御さんも安心してくれたらどんなにか嬉しいでしょう。
「開催すれば、あとはどんなことが必要なのかはきょうだいさんたちが教えてくれる」と、きょうだいのための会を開いている、ある方がおっしゃっていました。きっと、その通りですね。
いろいろなきょうだいさんたちに出会って、お話を聞きたいです。けっきょく、わたしがいちばん開催を楽しみにしていますね(^^;)