「シブリングサポーター研修ワークショップinぐんま」開催しました!

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病気や障がいをもつ子どものきょうだいの応援団「シブリングサポーター」。

 

認定のための研修を、大阪のNPO法人しぶたね理事長・清田悠代さん、きょうだいレンジャーのシブレッドさんにお越しいただいて、伊勢崎市障害者センターにて開催いたしました。

 

去年の夏、宇都宮できょうだい会SHAMSさんが主催したシブサポ研修に参加して以来、ぜひ群馬でも開催してもらいたい!!と思っていました。

実現できて本当にうれしいです。

 

12/1(土)の午前はシブリングサポーター研修ワークショップ。午後はシブレッドさんによる「きょうだいの日」体験です。

親御さんの立場の方、ご自身もきょうだいとして育った方、放課後等デイサービスや特別支援学校の先生など支援者の方など、いろいろな立場の方が参加してくださいました。

 

この研修で全国のシブサポさんが400人を突破し、416名に!

ついこの間「100名になりました!」というお知らせを拝見したばかりだと思っていたら、なんともう400人越え!

それだけきょうだい支援がこの国で注目されているのだなあと、たいへん心強く感じています。

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午前中のシブサポ研修を通じて、きょうだいがもちやすい気持ちや、きょうだいに対してどんなふうに声かけをしたらいいだろう、支援って特別なことなんだろうか? そういったことを学びました。

 

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午後はしぶたねさんが行っている「きょうだいの日」を体験しよう!の時間。

みんなで体を動かして、楽しいレクリエーションを体感しました。

特別な道具がなくても、新聞紙やふうせんなど身近なもの・手軽に手に入るもので楽しめる遊びがたくさんあります。

おとな同士でも夢中になってしまいました(^^)

Shirabeでも取り入れていきますよ~!

 

12/2(日)は「病気や障がいをもつ子どものきょうだいが自分らしく育つために」と題して、清田さんの公開講座

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シブサポ研修のときにも感じたことですが、清田さんの言葉は優しくて、まっすぐにこころに響きます。

参加者のみなさん、それぞれに感じることがあり、涙を流す方も見受けられました。

「自分の気持ちを代弁してもらったようだった」というおとなになったきょうだいの方。

「わが子にかわいそうなことをしてしまっていた」と悲しむ親御さん。

でも、きょうだいがつらい思いをしていたとしても、「誰かが悪い」とか「誰かのせいで」とかいうわけでは決してないのです。

ただその「しんどさ」「つらさ」を自分だけで抱え込まず、外に出せるようにする。「どんな気持ちをもってもいいんだよ」と、認めてもらえる。

そういった環境、場所がある、人がいるだけで、もうそれはじゅうぶんな「きょうだい支援」なのです。

 

「清田の話を聞いて、『自分はできてない。だめだ』と思う親御さんがたくさんいてはるかもしれません。けど、そう思っている時点で、その親御さんはきょうだいさんに対してじゅうぶん想いを向けておられます。それはお子さんに伝わっています。だから、大丈夫です」

 

というシブレッドさんの言葉も清田さんの講演と同様に優しくて、自分の子育てが「まちがっていない」と受け止めてもらえたようでした。

「悩んでもいいんだ、これでいいんだ」と、自分自身を肯定することができた親御さんも多いのではないでしょうか。

 

障がいのあるなしにかかわらず、「自分のやり方はこれでいいんだろうか。もっとほかにいい子育ての仕方があるんじゃないだろうか」と、悶々としているのが親の常だと思います。

わたしも日ごろから自分の子どもたちに対して「これでいいのか」と悩んでいるので、なんだか認めてもらえたような気がしてほっとしました。

 

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「きょうだいの日」の遊びも交えて、学びも気づきも楽しみも織り交ぜた、すてきな公開講座でした。

 

 

後半は県内のきょうだい支援実践報告です。

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あんなか兄弟姉妹会ケセラセラ代表・田口高雄さんによる「精神障がい者の抱える偏見ときょうだいの気持ち」では、田口さんのご家族の状況と、そのなかでみつけた仲間との「優しさの距離」についてお話していただきました。

今回の講座・実践報告で、唯一のおとなきょうだい支援の会であるケセラセラさん。

だれにも家族のことを話せずにつらい思いをしていた過去から、東京の兄弟姉妹会に出会ってとても気持ちが救われたことなど、赤裸々に語ってくれました。

 

学生さんが行っている、群馬大学きょうだいの会ぱずるの活動報告をしてくれたのは、現代表の竹花音葉さんと中澤華奈さんです。

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「みんなが主役になれる場所」と題して、お話してくれました。

ぱずるさんは、とある大学院生さんが立ち上げて以来、きょうだいさんだけではなく、親御さん・障がいのある兄弟姉妹・きょうだいさん全部を対象にした家族支援を行っています。

学生ボランティアさんと一緒にお祭りに出掛けたり、お菓子をつくったり。家族だけでは大変でなかなか出かけられないところに一緒に遊びに行くことで、親御さんもきょうだいさんもリフレッシュして、みんなが楽しめる支援です。

とっても楽しそうな写真がたくさんでした(^^)

 

きょうだい会Shirabeの報告では、「きょうだいがのびのびできる支援」と題して銀鏡が会を立ち上げた経緯をお話させてもらい、そのあとにあそびコーディネーターである廣瀬が、プログラムを組むときに気をつけていることや、実際に行った遊びを紹介しました。

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実際に使った道具も持ってきたり。でかい……よくぞ持ってきてくれました(笑)。

スライムのつくり方やリアル野球盤のルールを書いた紙をお配りしたので、ぜひ遊んでみてほしいです(^^)

 

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質疑応答の時間では、「きょうだい支援をうちの会・施設で行ってほしい」という嬉しいリクエストもあり、これからますますのきょうだい支援のひろがりに期待大!です。

 

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今回、講師であるNPO法人しぶたねの清田さん・シブレッドさんをはじめ、いろいろなかたのご協力により「シブリングサポーター研修ワークショップin群馬」を開催することができました。

かわいくてわかりやすいチラシは、笑って子育てロリポップhttp://lollipop-club.com/

代表の石川さんがつくってくださり、

伊勢崎市のNPO法人 生涯発達ケアセンターさんれんぷ(http://sanrenpusince2014.wixsite.com/sanrenpu)代表の中林さんが、会場の準備やいろいろな書類チェックをしてくださいました。

また機材の準備やサポートは、株式会社るーと(https://root-ca.jp/)の高岸社長が、ただでさえ忙しいなか無理を押してしてくださいました。

Shirabeの立ち上げから応援してくださっているロセッタスマイルの新島さんも、学校や病院にチラシ配りをしてくださったり、裏方仕事をしていただいたりして、本当にお世話になりました。

公開講座には埼玉県川口市のきょうだい会「ブレイブキッズ(https://www.facebook.com/Kyoudaibravekids)」の岡田さんが、息子さんと一緒に駆けつけてくださり、心強かったです。

そして、ご予定があるなかわざわざこのイベントのために申し込みをして、足を運んでくださった参加者のみなさまにも、この場を借りてお礼を申し上げます。

たくさんの方々のおかげで、無事に開催することができて、本当に感謝しています。

ありがとうございました。

 

これからも、細くても長く、きょうだい支援をつづけていきたいです!

 

 

 

第4回きょうだい会Shirabeは、ハロウィンパーティーの会!!でした

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こちら大学生ボラさんです~!ポップな魔女の仮装をしてくれました!

 

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準備中の図……

わたしは忘れものをしたりなんだりで30分近く遅刻するという失態をさらしました……そしてほとんど準備が終了していました。なんて頼りになるスタッフなんだろう。

いつも助けられています。

余談ですが、「最近理由はどうあれ遅刻が多いな、たるんでるな!」と、家に帰ってからひとり反省していたら、隣の部屋から息子が「さいきんおまえたち、きがゆるんでるぞ! もっときをひき……しめ、て……やれ!」と言っているのが聞こえてきました(笑)

読売新聞の日曜版に『ねこピッチャー(byそにしけんじ)』(ミーちゃんめっちゃかわいい)っていう漫画が連載されてるんですけど、それを読み上げてました……なんてタイムリー。ちなみにそにしさんの『ねこねこ日本史』も、めちゃくちゃかわいくてためになって(?)超おすすめです。

 

話を戻します。すいません。

 

というわけで、今回のShirabeはハロウィンがテーマ。

小学4年生と1年生の女の子、3年生と2年生の男の子、計4名が参加してくれました。

そのうち2名は初参加! 桐生市から来てくれた子もいましたよ~!

 

メニューはこちら ↓

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まずはハロウィン衣装づくりから。

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男の子はホネホネロック。本格的です!泣いてるガイコツかわいい(^^) 肩に載っているおばけは、目からもモノが食べられるそうです(笑)

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女の子はカボチャ色のマント。お絵描きが丁寧です。

「お兄ちゃんがテレビ壊したんだ~」なんて話してくれる場面も。

 

おばけの顔は、かわいいのやおっかないの、それぞれ個性的に描いてくれました!

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衣装がつくれたら、ゲームタイム!

ボランティアのお兄ちゃん・お姉ちゃんとふたり1組になって、ゲームをしました。

・おばけふうせんシューティング

ダンボール迷路

・おばけ飛行機とばし

・てさぐり動物当て

どれからまわってもOK!クリアすると、お菓子がゲットできます。

おばけふうせんシューティングは、的のおばけを倒せたら、くじを引いておもしろ消しゴムゲット!

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なにが出るかな……ドキドキ。

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ナイスコントロール!!これ意外と難しかったです。紙飛行機あなどれない!

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もっと線がうしろでもよかったかな~。みんなバンバンおばけふうせんを倒してました。

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迷路は、中にいるおばけを数えながら通過。出口で数を当てることができればお菓子を進呈です!

 

いっぱい遊んだ後は、ビッグハロウィンフレームで写真撮影。

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このフレーム、すっごくかわいくないですか!?

Shirabeのあそびマイスター(って勝手に呼んでる)の手づくりなのです!

すっごいですよね~!!

最後にお迎えに来たパパ・ママとも、このフレームで写真撮影してから帰ってもらいました。

 

写真をプリントしている間に、フレームづくり。

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折り紙やマスキングテープをつかって、みんなオリジナルのフレームをつくりました。みんなセンスある!

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すてきでしょ~!!

 

今回、初対面の男子が意気投合!蛇やコウモリの人形を戦わせたりして、すっごく楽しそうに遊んでいました(^^)

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初めて参加してくれた女子も、最初はお母さんにぎゅっと抱きついて離れなかったのですが、何がきっかけだったのか急にバーンとドアが開いたように「キャア~」っとなり(笑)、いっぱいはしゃいで楽しんでいってくれました!

消しゴムがいっぱいもらえたのが楽しかったってアンケートに書いてありましたよ~!

くださった大阪のサンタさん、ありがとうございます(^^)

 

今回も、みんな楽しんでくれたようでよかったよかった。

スタッフ一同も楽しかったです!!

 

次回は12月9日(日)13:30~15:30です!

時期的にクリスマスですよね~ どうしようかなあ~ ワクワクo(^0^)o

 

 

 

 

弟のグループホームの同居人さんのこと

「手をつなぐ親の会」は、障害者の親が運営する長い歴史をもつ団体で、全国に展開しています。

わたしの両親も、弟が養護学校に入って以来、そちらで長いことお世話になっています。

 

先日、手をつなぐ親の会太田支部の研修会で、弟と同じグループホームに入っている利用者さんのお父さまが講演をしてくださいました。

テーマは「親亡きあと就労しながら自立していくには」。

 

わたしの親世代が今いちばん関心のあるところなのですね。福祉会館の会議室で行いましたが、座る場所がなくなるくらいたくさんの方が聴きにいらしていました。

 

(始まる時間を勘違いして行ったわたしは遅刻してしまい、講演者のド目の前に座ることに……そして運動会前日のため息子のお迎え時間が早かったので中座しなければならず……失礼の連続で後悔しております……)

 

弟は重度知的障害者なので、自分で作業所に行くことはできないし、部屋の掃除もできないし、だれかにしてもらわなければならないことがたくさんあります。

これを「自立」というのか?と姉としては疑問もありましたが、グループホームに入ることで親元を離れ、「自分の生活」をしていることが彼にとっての「自立」なのだろうと考えています。

親がいなくなったあとも、変わらず自分の日常が送れることが「自立」なのかなあと。

(なんか、自分の親と同居しているわたしのほうが自立できないないんじゃないかとちょっと焦ったり……)

 

登壇してくださったお父さまの、弟と同じグループホームに入っている息子さんは、実はわたしと同級生です。

軽度の知的障害をもっていますが、小学校のときは普通学級に通っていました。中学を卒業するタイミングで障害者手帳を申請し、高校は高等養護学校に通ったそう。

お父さまは、ご自身のお兄さんも知的障害をもっていらして、「きょうだい」でもあります。

(今回はこの話はテーマではなかったので伺えませんでしたが、いずれ個人的に聞くことができたらなあと思っています)

 

わたしは、小・中・高時代、自分が障害者の家族であることに敏感であり、またそのことで「特別な子」になりたくなくて、かかわりたくないと考えていたタイプだったので、おそらく障害をもっているであろう子どもとはなるべく近しくならないようにしていました。

だから、無関心を装っており、彼のことは気になるけれど気にしないようにしていました。

そうして自分を守っていたのでしょう。仕方のないことですが、親切さのない子どもだったなあ~とも思います。

 

彼が小学生のころの話から、中学校や就労先でいじめられた話、現在の給与の使い道など、赤裸々に話してくださいました。

もっとも印象に残ったのが、高校卒業後、一般企業に就労した際の話。

最初は当時の最低賃金で働いており、10万円以上稼いで手取りも6~7万円くらい。

大きなお金ですから、家族も本人も喜んで、これからますます仕事を頑張ろうと張り切っていたそうです。

しかし、会社が労基に相談したところ、なんと「彼の場合、時給200円でよろしい」といわれたという……

お父さまは、せめて300円にしてくれと食い下がったそうです(それでも少なすぎます。彼はほんとに軽度の知的障害者ですから、指示されたことは適切な内容であればきちんとこなせるはずです)。

すると「それじゃあ会社に雇ってもらえませんよ」と言われたそう。それでもがんばって、時給230円に上げてもらったそうですが(30円……)、それにしたって労働基準監督署が言ったってのが信じられない。

もちろんお給料は半分以下に減りましたから、モチベーションは下がるに決まっています。

約20年前の話です。今はどうなのでしょうか……。

 

その後、「エコネット・おおた(http://mori-no-ie.jp/econet/)」さんに出会い、就労継続支援A型でお仕事をされているそうです。

こちらは就労当初は時給450円。カレンダー通りのお休みがもらえ、近くの行政センターからバスの送迎もあり。

現在の時給は810円になって、お掃除のお仕事をがんばっています。

 

彼がグループホームに入る際は、最初はやはり「家を追い出される!?」という焦りがあったらしく、「どうして出ていかなきゃならないのか」と強く反発したそう。

ご両親だけでは説得が難しいと考え、エコネット・おおたでずっとお世話になっているサービス管理責任者の方にお話をしてもらったりして、だんだんと理解を得られました(どうも最初は、「グループホームに入ったらもう出てこられない、実家には帰れない」と考えていたようです。と、仰っていました)。

それでも、ホームに入る直前まで「自分は納得していない!」と言っていたのだそうです。

 

が、実はグループホームは彼の家から徒歩1分という激近な場所にあり、建ったばかりなのできれいで、トイレ付きの部屋もあり、大好きなゲームをしていても誰にも注意をされず、その快適さにすっかり気に入った様子。

このへんはうちの弟と同じです(笑)。

 

グループホームの生活に慣れた最近では、だんだんと「これはこうしたほうがいいんじゃないか」と職員さんに提案したり、

ほかの同居人の方々を気にかけたり(土日はお昼ごはんが出ないので彼は実家に帰って食べるのですが、「〇〇さんがひとりになっちゃう(もちろん職員の方や世話人さんはいますが)から、もう戻る」とすぐにホームに帰ることもあるそうです)、

自分以外の人を気遣う様子が見られると仰っていました。

 

うちの家族も、彼が同居人なら安心だね~なんてよく話しています。

「だれかに頼りにされる」というのは、大きすぎるプレッシャーでなければ、本人の自信・やる気につながる活性剤ですよね。

 

それから、グループホームに入ると、金銭の管理は職員の方がしてくれるのだそうです。

もらったお給料はいったんホームにいれて、通帳などで金額を確認しながら本人と職員さんで相談して、利用料、通院費、日用品代、小遣い等々を最終的には本人が決めて、そのなかでやりくりします。

最初は小遣いを多くとってしまい、ほかのところが足りなくなって貯金をつかうといった失敗もあったそうですが、だんだんと改善してきているそう。

というか、お金の管理は障がいあるなしとか関係なく、難しいですよね……わたし、苦手なので……見習わないと、と思いました……。

 

弟の生活費に関しても、職員の方と相談できるのであれば心強いです。

一時期、わたしが後見人になるかならないか……という話もあったのですが、法が絡むことなのでやはり良し悪しあるらしく。この辺りの問題は、家族だけじゃなくて第三者も交えてよく話し合わないとな、と感じました。

 

働くことの意味や目的に関しても、実家にいるのといないのとではかなり理解度に差があるということでした。

お金の面でいえば、大きなところでは家賃ですね。実家ではかからないけど、ホームだと固定費としてかならずかかる。しかもそれを払えなければ住めなくなってしまう。

その収入を稼ぐために働かなければならないという点は、避けて通れない道です。ホームにいるとこれをリアルに感じられるために、お金の使い方が変わってきたようです。

 

「なぜ働くことがたいせつなのか?」という問題には、収入を得るため以外にも人によっていろいろな答えがあります。

この答えに関して、彼が彼自身で考えて、体験しながら働く目的をもてるような支援を、ホームではこころがけているそうです。

 

また、講演されたお父さまが仰っていましたが、障がいのある人が自立して暮らすには、定年までに1,500万円あればなんとか暮らしていけるだろう、というプロの方のお話なのだそう。

 

 だから、障害のある人のご両親は、自分たちが元気なうちにすこしでも貯めといてあげようと必死なわけです。

それを、貯蓄額を見て「こんだけあるんだからいらないよね」って、支援金の払い控え(っていうのかわかんないんですけど)する行政の制度があったってききましたが、詳しくないので今どうなのかわかりませんが、それは違いますよね……。

 

 

お父さまのお話の後に、エコネット・おおたさんのサービス管理責任者の方が、支援者の視点から、テーマに沿って講演をしてくださいました。

残念ながらわたしは中座しなければならなかったのですが、こころに残った話がひとつ。

「障害をもつ人が、独り暮らしをしながら就労できるのか」という質問について、

「できないことはないけれど、あまりおすすめしません」と仰っていました。

生活面に関してはヘルパーさんを頼んだり、金銭面では後見人を付けたりして、外部からの支援を活用すれば、可能ではある。

しかし、「寂しさ」や「孤独感」に、無自覚に蝕まれてしまう恐れがある。本人が気が付けないんですね。

それが、「問題行動」というカタチで露出する場合があるそうです。

 

これわたしもなんとなく覚えがあって。

大学生のときに独り暮らしをしていましたが、なぜか異様にモノが欲しくて欲しくて、無駄遣いをすっごくした時期があったのです。

そんなに長い期間ではなかったと記憶しているんですけど(じゃないと生活できてなかったと思うので……)、ああ、あれがそうだったのかなあって。

 

管理者さんがいうには、なるべく自分が育った地域に近いグループホームに入るのがいいんじゃないかな、というお話でした。

「歯磨き粉がない、買いに行かなきゃ、でもどこで売っているのかわからない、どうしよう」

で、まあ人に聞けばすぐわかるじゃん。コンビニに売ってるじゃん。スーパーにも売ってるじゃん。と思うかもしれませんが、そこが聞けなかったりどこに売っているのか思いつけなかったりするのが障害です。

「歯磨き粉がない。そうだ、10分歩いたところの、あのウェルシアに売ってる。買いに行こう」

と、慣れ親しんだお店や人がいるほうが、本人の安定にもつながります。

 

それから、いきなりホームに入るのではなくて、ショートステイから始める。

無理強いせず、話し合いをかさねて、少しずつ調整していく。

 

環境が変わるということは、誰にとっても大きなストレスですから、突然大きなストレスがズドン、ではなく、小さなストレスから始めて、小さいまま移行していくような…… なんだろ、意味わかりますかね、これ。ちゃんと伝えられてるかな。

そういう配慮が必要なのですね。ほんとはみんなそうですけどね。

「はい、来週からキミ名古屋支店配属ね~」とか、嫌ですからね(当然ですが、名古屋が嫌なわけじゃありません。今パッと思いついただけで……)。

 

グループホームに入ったからって、「親の役目が終わった。おつかれっした~」には全然ならなくて、むしろ生活が安定するまで心配はし続けなくてはなりませんが、弟をはじめ同居の方々もちょっとずつホームに慣れて、自立の道を歩んでいるようです。

 

お話聞いてて、「いやぜったいこれわたしのほうが自立できてないよ……」って焦燥感にかられまくったので、ちょっと……がんばりたいと思います……いろいろと!

超長文のうえに、こんな締め方ですみません!!

 

「天使ちゃんの思い出展」に行ってきました

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今日は学校が早く引けた娘と一緒に、伊勢崎市障害者センターで行われている「天使ちゃんの思い出展」に行ってきました。

 

低体重で生まれ、障害をもちながらも「その日」がくるまで一生懸命生きた命たち。

お母さんたちの、お子さんをたいせつに思う気持ちがたくさん詰まった展示会でした。

 

娘は、ちいさな赤ちゃんの写真を見て、かなしくなってしまったようで。

それから、

「この人おじちゃんに似てる……おじちゃんと同じなの?死んじゃったの?」

と、すこし不安にもなったようでした。

「おなかすいた」としつこくせがんで会場を出たがったのは、実はかなしい気持ちになったからと、車中で話してくれました。

 

興味のないことにはとことん無関心の子どもが、それだけこころを動かされたのだなぁと感じました。

 

楽しい・嬉しいことばかりが「良い経験」じゃない。

とてもたいせつな気持ちを経験させてもらったようです。

 

かくいうわたしも、全然冷静でいられず、ひとつひとつじっくり見ていたら号泣しそうで……思いのほか早く会場を後にすることになってしまいました(半分は娘の「おなかすいた」が原因ですが)。

 

かなしいですが、その反面、あたたかい気持ちにもなりました。

 

家族の大事な大事な思い出を、こうして分け合ってくれる天使ママたちは、強くて優しいです。

 

10月7日(日)15:00まで展示されています。

シブリングサポーター研修ワークショップinぐんま開催します!!

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ついに群馬でも開催できることになりました~!!

 

昨年の8月に、宇都宮のきょうだい会SHAMSさんが主催されたこの研修ワークショップを受けて、「子どもきょうだいさん向けのきょうだい会をやろうっ」と思ったのでした。

 

群馬でもしぶたねさんをお呼びして、シブサポ研修ワークショップができたらなあ……しかしどうすれば……

 

と、ぼんやり考えていましたが、株式会社るーと(障がいをもった方の福祉機器を製造・販売されています。HP株式会社るーと | トップページ)の高岸さんが「やろうやろう」といろんなかたに声をかけてくださって、こうして参加者を募集できるまでに至ったのであります。

 

ああもう、ほんとありがたい。

 

主催は一応「きょうだい会Shirabe」になっていますが、共催の方々の尽力がほんとうに大きいのです……。

 

とまあ感謝の気持ちは絶えませんが、キリがないのでイベントが無事終わってからまとめて言葉にするとして、シブサポ研修WSについて。

 

大阪のNPO法人しぶたね理事長・清田悠代さんとシブレッドさんにお越しいただきます!!(ワ~ ワ~ \(^o^)/\(^o^)/\(^o^)/)

 

1日目は「この講座を受ければあなたもシブリングサポーター認定!」ワークショップと、その実践編。

2日目は清田さんの公開講座と、群馬県内できょうだい支援をしている団体の「わたしたち、こんなことしてます!」発表です。

 

1日目は参加費午前・午後受けると5,000円で、突っ込んだ内容なので、「きょうだい支援って具体的にどんなことをしてるの?」「うちの施設でもやってみたいけど、どうしたらいいのかな?」「ボランティアしたいんだけど、ちょっと自信がないんだよな」というみっちりやりたい人向け!

2日目は参加費500円、ちょっと関心があるんだよなっていう方でしたら、どなたでもウェルカムです!!

どちらも事前お申込みが必要ですので、下記をご覧いただいてメールくださいませ。(文章が長くてすみません!)
わたしが返信させていただきまーす!!

紙のチラシももうちょっとで出来上がりますので、そしたらいろんなとこ配らせていただきます。

「うちの学校・病院・グループ・施設で配ったげるよ!」
という方がいらっしゃいましたら、メールくださいませ~!!
群馬だけでなく、近隣県の方々にもぜひ来ていただきたいです!

 

では以下に詳細を記します。

 

 

シブリングサポーターとは?
シブリング(sibling)は「きょうだい」という意味の英単語です。「シブリングサポーター」は、病気や障がいをもつ子どもの「きょうだい」の応援団です。

 

日時:2018年12/1(土)午前の部9:30~12:00(会場9:15)
午後の部13:00~15:30
   12/2(日)公開講座10:00~13:00(会場9:45)
会場:伊勢崎市障害者センター 駐車場60台
   〒372-0058群馬県伊勢崎市西田町71番地

 

12/1(土)午前の部9:30~12:00定員50名/参加費3,000円
 講義「きょうだいの気持ち」講師:清田悠代さん(NPO法人しぶたね理事長)
特別なニーズのある子どもの「きょうだい」のもちやすい気持ちについて、講義とグループワークを通してみんなで学びます(午前の部修了でシブリングサポーターとして認定されます)。

 

12/1(土)午後の部13:00~15:30定員20名/参加費2,000円
     ※午前の部に出席された方が対象となります
ワークショップ「きょうだいの日を体験しよう!」講師:しぶレッドさん
きょうだいのためのワークショップ「きょうだいの日」を、おとな同士で体験しながら、盛り上げポイントや注意が必要なところなどを共有します。

 

12/2(日)☆病気や障がいをもつ子どもの「きょうだい」の気持ちに関心のある方、どなたでもご参加ください☆
10:00~13:00定員70名/参加費500円
公開講座
「病気や障がいをもつ子どものきょうだいが自分らしく育つために」
講師:清田悠代さん(NPO法人しぶたね 理事長)

県内のきょうだい支援実践報告
「精神障がい者の抱える偏見ときょうだいの気持ち」
田口高雄さん(あんなか兄弟姉妹会ケセラセラ 代表)
「みんなが主役になれる場所」
竹花音葉さん(群馬大学 きょうだいの会 ぱずる 代表)
「きょうだいがのびのびできる支援」
銀鏡あゆみさん(きょうだい会Shirabe 代表)

 

主催:きょうだい会Shirabe
共催:NPO法人生涯発達ケアセンターさんれんぷ・株式会社るーと・ROSETTAsmile・笑って子育てロリポップ
後援:群馬県NPO法人かれーらいす

 


下記必要事項をご記入のうえ、shirabe0121@gmail.comまでメールにてお申込みください。

 

①参加日時
A.12/1(土)午前の部
B.12/1(土)午後の部(午前の部お申込みの方のみ)
C.12/2(日)公開講座
※例…すべてご参加の方は「ABC」と記載。公開講座のみの方は「C」と記載
②お名前
③ご住所(○○市までで結構です)
④電話番号(日中連絡が取れる番号)
⑤メールアドレス
⑥所属(特になければ「個人」としてください)

 

締切:2018年11月20日(火)
※3日以内に返信がない場合は、お手数ですが090-8646-0615(シロミ)までご連絡をくださいませ

 

ご参加お待ちしております!!

「病気の子どもを持つ家族のための講演会」を拝聴してきました

敬老の日に、「病気の子どもを持つ家族のための講演会~どうしたらいいの?きょうだい支援~」を拝聴するため、群馬県庁に行ってまいりました。

 

平成30年度の、群馬県小児慢性特定疾病児童等自立支援事業(漢字がいっぱい……)なのだそうです。

主催が群馬県前橋市高崎市というそうそうたる面子……すごい。

 

第1部の講演会のテーマが、「きょうだいへの支援」だったのです。

Shirabeに参加してくれているきょうだいさんのお母さまが教えてくれて、これはぜひとも聴かねば!ということで、Shirabeスタッフとふたりで申し込みをしました。

 

最近、「きょうだい支援」にスポットが当てられつつある気がしているのですが、どうなんでしょう!?

わたしがアンテナを張っているからそう感じるだけ? ダイエット中にやたらと甘いものが目に入る、みたいな……。

いや、そうだとしても、注目されているのではないかと思うのです!

例えば、ドラマ『グットドクター』できょうだい児という言葉が出てきたりとか(観てないけど……)。

今回のように県主催の講演テーマが「きょうだい支援」だったりですね。

うれしい!

 

閑話休題

 

お話をしてくれたのは、千葉県こども病院の根崎菜穂子さん。

チャイルド・ライフ・スペシャリスト(CCLSまたはCLS)という、日本には現在41名しかいない専門職の方です。残念ながら群馬県にはいないそう。

だってね、アメリカの大学か大学院を卒業して、なおかつ Association of Child Life Professionals が管理運営する認定試験に合格しなければならないんですって!

そりゃあ少ないはずですよね。超難関じゃないですか。そんな、超プロフェッショナルな人のお話が無料で聞けるなんて……というミーハー心も手伝って前橋まで行ったわけです(笑)

 

CLSって、すごく簡単にいうと、病院で子どもや家族に心理社会的支援を提供する専門家なのだそうです。

お仕事の内容は、病気の子どもや家族のストレスや不安、恐怖を軽減する工夫をすること……例えば、お人形を使って手術の流れをわかりやすく説明したり、家族に代わってきょうだいさんに病気の説明をしたり。

特に本人が、治療に対して心の準備ができて、主体的に臨めるようにするお手伝いをしているそうです。

なにがなんだかわからないまま病院に連れてこられて、入院することになって、注射を打たれて……という、果てのない恐怖からの解放っていうんですかね、そういう支援です(と、わたしは理解しました)。

 

こども病院はかわいらしい内装になっていて、楽しい雰囲気にしてあるところが多いですが、おとなも診察を受ける病院だとなかなか恒常的に子ども向けの装飾を施すことはできません。

そういった場合は、その子が診察を受ける前に、診察室をデコレーションして子どもに優しい環境をつくったりもするそうです。

あと、長期入院で病院から離れられない子のために、季節を感じる装飾を施したり。

 

きょうだい支援に関しては、今までCLSとして接してきた家族さん、きょうだいさんの反応やサポート例を紹介してくださいました。

そのなかで、家庭で出来るきょうだいへのサポートとして、

「安心できる家族との時間をつくる」「いつもの生活のなかでの情報共有」「地域・学校との連携」「ピアサポートの利用」などを紹介されていまして、

 

「きょうだい会があれば、参加するのもいいと思います。実際、数がすごく少ないので、地域にあったらラッキーですよ」

 

と先生がおっしゃっていて、Shirabeやっててよかったあ~って嬉しくなっちゃいました。

 

だって、アメリカの大学を出た専門家の先生のお墨付きですよ!?(そこまで言ってない。笑)

 

そんな、子どもの入院患者さん専門で、きょうだい児の数もほかとは比べ物にならないくらい多いであろう千葉県こども病院さんですが、「きょうだい支援」「きょうだい会」という具体的なものはないそうです。

根崎先生がお話してくださったのは、あくまでCLSの業務内におけるきょうだいへのサポート例なのですね。

 

専門家の先生が病院に常勤されていて、いつでもアドバイス・提案してもらえる環境にあるのに、病院内にきょうだい会がないのはもったいないなあ、なんて思いました。

 

病院や施設は通常業務だけですごく忙しくて、やりたいなあってスタッフの方が考えたとしても、なかなかすぐにすぐ立ち上げられるものじゃないんですね。

 

そういうところにお手伝いいけたらいいのになあって、なんだか歯がゆく感じました。

 

先生には、貴重なお話を聞かせていただき、質問にも丁寧に答えていただきました。

こんな優しそうな先生が丁寧に説明してくれたら、子どもたちも落ち着いて聞くことができるだろうな~っていう、雰囲気の柔らかい方でした。

 

 

第2部は、患者・家族会の紹介。

いろいろな難病があって、たくさんの人ががんばって活動しているんだなあ……と驚きと感心でした。

いろいろとお世話になっている「笑って子育てロリポップ」代表・石川京子さんの石川節が聞けて、ハッピーな気持ちに(^^)

 

帰り際に、「きょうだい会ってどんなことをしているんですか?」とわざわざ声をかけてくださった方もいて、とてもありがたかったです。

 

きょうだい支援が、もっと広がるといいな。

 

音楽療法ってどんなもの? 生涯発達って?

先日、NPO法人 いせさきNPO協議会 社会貢献ネット さん主催の交流会「遠山親水舎」に参加させていただきました。

 

NPO・地域団体や活動に関心ある人、自由に話そう!」

「地域の活性化に向けて一歩を踏み出すつながりを作りましょう。1人や1団体ではできなかったことを連携で!」

「自由な情報交流に加え、自分の活動をアピールしたい、相談したい人がテーマを持って発表します」

 

と、チラシにあるとおり、法人や個人で活動を行っている方(多くは伊勢崎市の方)が30分程度テーマに沿ってお話をしてくださり、そのあと、質疑応答や参加者でいろいろと意見交換をし合う、という場でした。

 

なぜ太田市民のわたしが参加したのかというと、今回の発表者が NPO法人 生涯発達ケアセンターさんれんぷ 代表の中林亜衣さんだったからです!

 

中林さんにはきょうだい会関連で最近とてもお世話になっており、音楽療法士ということも伺っていたのですが、音楽療法って具体的にどういうものなのか全然知りませんでした。

今回お話を伺ういい機会だったので、参加させてもらいました。

 

音楽療法って、楽器を演奏したり歌を歌ったり……をするけれど、上手になろうというものではないのだそうです。

みんなでセッションすることで達成感を得たり楽しいって感じたり。

ひとりでだったら、その楽器の触り心地とか音のおもしろさとかを味わったり。

音楽とか楽器を道具にして、感覚や脳に刺激を与えたり発達を促したりする……そういうものなのかなあって感じました。

 

すっごいな~って思ったのは、音楽療法っていうのは音楽を意図的に使うものなので(だから流れていてなんとなく心地よければなんでもいいっていうのではなく)、なぜこの音楽を使ったのか? なぜこの音域で奏でたのか? とか、そういうのをすべて狙って行わなければならないんですって。

うーん、こりゃただピアノが上手です、バイオリン弾けます、じゃあできない、専門領域だわあってすごく感心しました。

きっといろんな人がたくさんトライ&エラーを繰り返して、確立した……いや、確立しつつある……なのかな?療育方法なのでしょうね。

 

そうそう、いろんなおもしろい楽器を見せてもらったのですが、トーンチャイムを実際に使わせてもらったのです。

トーンチャイムって、名前しか知らなくて、実際に見て触ったのは初めて!

あんな棒みたいな形をしているんですね。

なんかとってもうれしくて楽しかったです。

いーい音だったなあ……

 

 

 「生涯発達」という、人間は生まれてからお年寄りになって死ぬまでずっと発達段階にあるという考え方も驚きでした。

うちには93歳になる祖母がいますが、認知症も入っているし、もの忘れも激しく、いろいろとできないことが増えています(それでも歩いたり着替えたりは自分でできるので、たいしたものだと思います)。

動作も遅いし、わたしの子どもたちは、ときどきそのことでもどかしく感じてイライラしていることがあります(子どもたちだけじゃなく、おとなもですけどね)。

そんなとき、彼らを納得させるために「ひいばあちゃんは超お年寄りだから、身体が弱くなって、できないこともいっぱいあるんだよ。みんなそうなの。仕方のないことなの」と説明します。

でも、それって、もしかして間違った説明なんじゃないのかなあ……あんな言い方でいいのかなあ……って、考えさせられました。

 

人間は、ある時点でピークに達し、そしてどんどん衰えていく……それは避けられない事実で、我々の力ではどうにもならない、許容するしかない、あきらめるしかない……

 

そんな考え方を子どもたちに植え付けちゃってるんじゃないかなあって。

すべてが衰えるわけではないのに、歳を重ねるほどに発達している部分がきっとあるに違いないのに、身体や記憶といったわかりやすい部分にだけ目を向けて、「年寄りだからできない。衰えている。劣っている」と決めつけるのは、乱暴じゃないのか?

 

たとえば知的障害のある子どもに対して、

「この子は知的障害があるから、知能的にはここがピーク。あとは年齢が進んでも発達することはないし、むしろ年を取るにしたがって衰えていくだけ」

なんて、そんな決めつけた言い方、できるのか?

 

今回、ほんのちょっとその言葉を聞きかじっただけなので、「生涯発達」という言葉の本当の意味は、わたしの認識とはずれているかもしれません。

もっとちゃんとその考え方を勉強してみたいなって思いました。

 

 

中林さんが音楽療法士を目指したいきさつとか、福祉にかける思いとかそういうことも聞けて、とても充実した1時間半でした。

 

 

NPO法人生涯発達ケアセンターさんれんぷさんのホームページです。↓

こども多機能型事業所ブーケ(児童発達支援、放課後等デイサービス)もさんれんぷさんの事業のひとつです。

ご興味ある方、覗いてみてくださいね。

さんれんぷ